すきわ草子


「急がば回れ」勢多の唐橋に程近い数寄和大津の物語をつづります。
by 555sukiwa
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聴かせてよ 愛の言葉を

西宮は古い歴史のある町です。
伝三Fさんのパントマイム「蜘蛛の糸」を西宮の桂ロマン亭で観させていただきました。
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えべっさんで知られる西宮神社が土地の名まえの由来となっている西宮。古くから宿場町としてまた灘の生一本で知られる灘五郷の中心地として栄えてきた町です。
日本料理の桂ロマン亭さん。伝三Fさんのパントマイムがあるということで、HP訪問をさせていただいて、すきわ草子でも、随時ご紹介してきました。女将さんといい、お店といい、お食事といい、とっても満足。それでは、いざ「蜘蛛の糸」へ。

地獄。こどもの頃、地獄の画を見ながら、一瞬でも痛いに決まっているのに、ずーっと針の山を歩き続けるなんて、絶対いややぁ!とか、血の海も気持ち悪くて絶対嫌だとか、鬼に意地悪されるのも嫌だとか、真っ暗闇の世界いやだぁ!とか、四方山思ったものでした。
良い子でいよぉ~、嘘はダメ!!地獄に行かないためには、強く良い子でいるのが一番です。
(大人だからこそ、嘘も方便のときもありますね。臨機応変。最近もそんな優しさに触れました。)

伝三Fさんが、今なら、この身体なら、演じられると思われた蜘蛛の糸。どうゆう意味なんだろう?と、ずっと考えていました。
この伝三Fさんは天井から逆さま吊るしをダンスのパフォーマンスと共に演じておられたこともありました。
…原始人。ストリッパー。大学教授。宅配の人。失恋した人。色々思い出します。
思い出しながら、なんと様々な人たちが、人と関わりながら、泣いたり、笑ったり、怒ったりしながら、演じる伝三Fさんのスポットライトを受けて、その人生があったことでしょう。
それぞれの人が、この瞬間を生きていたことでしょう。
伝三Fさんのパントマイムに登場したひとたち。

蜘蛛の糸。初めて、こんなに、関わらなくってよいの??と感じる人を演じておられました。暗闇(地獄)は関わらない心がつくるって、伝三Fさんの蜘蛛の糸。
「いいやんいいやん、悲しい時は泣いたら、いいやん!」伝三Fさんのマイムの原点です。
でも、暗闇の中を演じきれたのは、どうしてなんでしょう?
悟ったのですか?伝三Fさん!

いやいや、この日、私は、こんな間(ま)、最高やな!っと思う間合いを感じました。

地獄に落ちるような生き方しか出来なかったけれど、一匹の蜘蛛を殺さずに助けたという、ただ一つのよい行いをした人にお釈迦さまが極楽から蜘蛛の糸を垂らされました。誰とも関わらず、光のある方を目指し、進んでいるかどうか解らない地獄という暗闇を歩き続けていた人に、極楽の蜘蛛の糸が垂れ下がってきたのです。助かりたいと願い、必死に登り始めると、他の地獄の住人たちも上ってきます。地獄の住民同士は、関わったことのない、関係のない人たちです。
自分だけ助かりたいというのは、浅ましいでしょうか?
お釈迦様は、たいへん、えらい方です。悟った方です。
お釈迦様なら、自分のすべきことだけを見て、後ろから上ってくる人を、どうぞ!と思われたでしょう。いま、この蜘蛛の糸を必死に上ろうとしている人は多くは悪事、ただ一つ蜘蛛を助けたことだけが良いことなのです。
しかし、もう既に身体は無いのに、どういうことでしょう。
自分一人の重みでも、細い蜘蛛の糸が切れるのでは?と思い込んだ暗闇の人。
死んだことも悟っていないようです。
あらあら、やはり極楽からの蜘蛛の糸が切れました。
この地獄と、そう変わらないようにも思う現実の世界を生きる私たちにとって、お釈迦様が悲しそうなお顔をされているのを感じ取るのには、間(ま)が必要でした。
偶然ですが、この日のライブでは、関わることの大切さをフリーアナウンサーの久保直子さんから、教えていただきました。
何故か直ぐに出なかったお釈迦様の悲しそうなお顔。すぐに出なかったお釈迦様の悟った言葉。
(この偶然の間合いが、伝三Fさんならではのマイム、関わることの大切さを伝えてくれるマイムの豊かさに通じているように感じたのが、長く見続けてきた私の特権だったのなら最高です!)
久保直子さんは、直ぐに出ないお釈迦様の悲しそうなお顔よりも悲しそうな顔をして、公演が無事に終わり帰る観客に「ごめんなさい!」っと愛の言葉を投げました。
なんてなんて直ちゃんってキュートなんでしょう!私、とっても感動しました。あんな素敵な人間味のある間合いがあって、さらに愛の言葉を聴けるなんて!さすがはアナウンサーですね。そして血の通った人ですよね!
伝三Fさん!今なら、そう、今だからこそ演じられたんですね!伝三Fさん、多くの人と関わりながら生きてきましたよね。マイムの中の人も、現実の人も。(こんな私とも関わってきてくれました!)
そう、血の通う人だから、悟ってなくてもよいのですね。
そして暗闇の中にいなくていいのですね。泣きたいときには泣いてもよいのですね。
今度、伝三Fさんのマイムを観るのはいつでしょう?
伝三Fさんのマイムを観ることが、ますます楽しみになったのは、いつもとは違うマイムの蜘蛛の糸、いつもと同じ伝三Fさんのマイム。う・ふ・ふ♪

西宮、桂ロマン亭さん、伝三Fさんのマイム、そして、なおちゃん!
多くの人と会いました。なんだかとっても贅沢な一日となりました。
有難うございました。
・・・それから、Mちゃん、ありがとう!

桂ロマン亭さん
http://www.katsuraroman.com/

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by 555sukiwa | 2009-05-17 14:35 | ひと | Comments(2)
Commented by 久保直子 at 2009-05-17 15:36 x
仕事に向う電車の中でブログ読んじゃいましたえらいことです。あまりの名文に涙が溢れて止まりません。
夕方から神戸でお仕事。電車の中はマスクをかけた方々いっぱいです。私もマスクが涙で濡れちゃいました。
ありよさん!
私あのプロジェクターのオペ大失敗でお釈迦様のお慈悲を感じました。
伝三Fさんは…。
優しいお声で
終ったことはもういい。と
Commented by 555sukiwa at 2009-05-17 15:57 x
今度、団子のはしごしに行こね!!
私は、なおちゃん、大好きやで♪
伝三Fさんも、そうでしょうねぇ♪
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