すきわ草子 |
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穴(あな)かんむりの、空。
穴冠の、窓。 穴や空間に関わる意味を表す穴冠の字。 穴居とは、洞穴に野宿することらしい。 穴の向うは、時をこえ。 あのね、 目は心の窓っていうんだよ。 あのね、 鼻で息を吸うんだよ。 腹式呼吸とか、呼吸法には、いくつもある。 あのね、 口から、話し言葉がでるよ。 それでね、 穴から出た言葉は、いつか消えるよ。 あのね、むかしむかし、洞窟で、絵を描いた人がいる。 その人は、もういないけど、絵は残っているよ。 あのね、むかしむかし、亀の甲羅に字を刻んだ人がいる。 その人は、もういないけれど、字は残っているよ。 木に残っている字や、石に残っている文字がある。 紙や絹に残っている絵や物語がある。 楮のいのちをいただき漉きあげた紙や、 蚕のいのちをいただき織りあげた絹に、 かかれるものがたり。 巻物を広げていくと、その中には、読み続けたい物語がある。 かく人は、かき続けたい物語があるのだろう。 だから、 その中の一本の線にも、込められた想いが現れている。 その中の一語にも、込められた想いが現れる。 その中の一色にも、込められた想いがある。 ひとひらの絵も一片の書も、そのモノを語る。 あなかんむりの、そら。 銀河鉄道の夜も、星の王子さまの星も、ある。 目が見えるモノ、心で見るモノ。 穴の向うは、時をこえ。 (画像は、詩人の吉田加南子先生の編・訳、「愛のフランス詩集(天来書院様発行)」より、言葉を選んで、かいた2年前の作品です。) ☆数寄和大津ギャラリーでは、花の絵を展示しております。 梅、桜、ヒヤシンス。 そして、桃の節句のおひなさま。 絵のある空間。すてきです。 ☆数寄和東京では、2月27日より、「薄氷 及川聡子展 絹に描く1」が開催されます。透明感溢れる作品を描く及川聡子さん。今展では、絵絹に制作していただくことで艶が生まれたように感じます。 まだまだ寒い日々が続きますが、その分、空気は澄んでいて気持ちのよい季節です。 まあたらしい春へと向かう季節です。 どうぞ、展覧会へと、足をお運びください。
by 555sukiwa
| 2010-02-24 15:10
| すきわ日和
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